ラテン民族と私

ハエの美しさを理解してもらえない - 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト

この映画、面白かった。知り合いがこれを見て泣いた、という事の方が面白かった。その子もハエ男の中に入り込んでいたようだ。先週からオフィスにハエがいてうるさく、追い払ってもしつこかった。ハエはばい菌を運ぶ。トイレやごみに止まった足で人にも止まる。追い出しても戻るハエを本日は殺虫剤でやっつけた。殺虫剤の毒が嫌だった。こんなもの吸いたくないので滅多に使わない。あまりにうるさいので耐えかねた。麻酔銃があればそれを使っただろう。

家では子供に悪い事しないクモやハエは外ににがしましょうね、とポーチをあけて、コオロギも何週間もシンクで飼っている。

あいつはハエを殺した、という事実により、差別心が増したか、それか殺虫剤をまいた部屋を後にして自分だけ空気の良いところへ移動したことが気に入らないのかは聴いてみないとわからない。本当は何にも思ってないのかも知れない。

子供とキャンプに参加して、おやつにツナサラダをあげたらやはり好きねーと笑われた。こんなもんだ、気にしていては生きていけない。

スペイン語を話さないと文化が違うので仲間に入れない。最初は片言のスペイン語で近づいてみた。ミジャーモ、〇〇、コモセヤマ、ウステー?コンプレンデ?(生意気)などと親しげに知っている単語を並べて話してもネタはすぐに尽きる。ムイ、カンサード!ムチョグラーシアス!一年生の子供のスペイン語でもパパベア、ママベア、子供ベア、がそれぞれ机に座っている言葉を作文で書く。なぜだか覚えたがらない。フランス語が良いなどと生意気なことをいう。"you looks like Spanish!"と言われたのに、がんばったが、無理しない方が身の為だ。健康で長生きしないと子どもが地獄の人生になってしまう。あまり不必要なストレスは受けたくない。

フロリダのセントオーガスティンの要塞跡を観光した。イギリス軍をカリブ海で見張り、砲撃したり牢獄に入れたりしていた。シュテファンツヴァイクの(オーストリア人)一方的な視点から書かれたスペイン人のアメリカ大陸発見時の蛮行も大変人間臭いと思う。スペインではならず者が一掃されて国の掃除が出来たと喜んでいたらしい。志願したものは借金に追われているもの、罪からのがれようとしているもの、が殆どで、生き残ろうという執念だけは凄まじい。インディアンの酋長はこのスペイン人と娘を結婚させ、血族がいるという事で敵にまわさないような配慮までしたのだ。このようなインディアンの誠実さ、気高さを逆手にとって最後には卑怯な方法で殺し、征服し、勝つのだ。今でも世界中で起こっている日常の人の心の動きの基本的なものだ。私たち(裏を知らない日本人)はアメリカンインディアンに似ているかも知れない。

サンクスギビングは学校で習う。インディアンに感謝しましょう。インディアンが教えてくれた知恵で私たちはこのように生きているのです。と教えられる。そのとおりだ。

私の親類のおじさんも魚を真ん中の骨だけ残して食べる。母は”猫がお辞儀するわ”という。このたとえの方がおかしい。(地方独特か。)