ピラニア

言われっぱなしの気弱な娘 - 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト

中学のテニス部の顧問は山田という女性でピラニアというあだ名だった。保健体育の担当で短大卒だと思う。でも採用試験に受かったのだから頭は良いのだろう。

私も下手でダブルスはびりから2番目、(最下位ランクのダブルスも居たのだが)でも試合をするとまぐれで勝つ事もあり、動体視力がなくボールを見てないのと、(勘で打っていた)それら全般的な基本の基本が出来ていないのがダメだったのだろうと思われる。(水泳やランニングは悪くない)スポーツ万能の兄と比較されるため、同じ高校へ進学せずSという足を引っ張る子の陰湿な企みによる説得もあり、(毎日放課後2時間ぐらい手に職を付ける必要性を私に説いたが、自分はM西という実業高校卒業後病院の見習いを2か月で辞めて結婚した)少しだけ偏差値の高い遠い学校へ進学した。(入試の成績は全校で15番だったと担任に言われた)、受験前には問題集をおさらいしたぐらいで大したとして無いのだから。(大失敗だった)もっと上を目指す根性が無かったな、だったら南の進学校にも行けたはずなのだからなあ。

このピラニアに陰口を言われ、あいつは辞めるだろう、放っておけ、と言っていたよと例のケンタッキーフライドチキン事件のKちゃんがわざわざ私に言う。

お昼に家にもどって部活へ戻る予定だったのだがお母さんが作ってくれたカレーが食べられなかった。ショックを受けたのだ。

今でも下手な奴か。と覚えているらしいが、スーパーマーケットへ入る時に車で正面から対面した時にも絶対に下がらずに私が下がるまで攻めてきた。性格が悪いのだろう。ピラニアは中之郷という地域からの人らしい。

雑談でもろくな事を言われなかった。保健室に行って頭痛がすると言うと、帰れ。と一言。大丈夫かとかそういう会話は一切なし。私の胸が大きいのを見て、お前が大学に入る事には垂れてくるだろう。と予言した。デリカシーが無いのだ。しかし他人には厳しい。副校長先生がテニス部の女子のアンダーパンツを紺色のブルマではなくピンクのアンダーパンツにすればどうかと提案したら陰でスケベじじいと罵っていた。何となくこのエピソードでは地方の公務員の閉塞的な感じが伝わる。タイトスカートとポロシャツとピンヒールのつっかけという妙な格好で、色気もなにもない、生涯独身のきつい人という感じだった。

音楽部は嫌いな木〇や国〇が居たので入る気は無かった。帰宅部にすればよかった。